緑内障とは視神経が弱り視野が欠けていく病気です。
40歳以上では20人に1人、70歳以上では10人に1人と言われていますが初期には自覚症状などが乏しいために 9割の人が自分が緑内障であることに気が付いてないと言われています。
検診やコンタクトレンズの処方の際に発見されることも多いです。近視が強い方や家族に緑内障の既往歴がある場合は要注意です。
- 閉塞隅角緑内障
- 前房が狭く、眼圧が上がって、急に激烈な痛みが起こります。
- 開放隅角緑内障
- 慢性的に眼圧が高いのですが、自覚症状がないことがほとんどです。
- 正常眼圧緑内障
- 眼圧は正常範囲でも、視野の進行がみられます(7割)
緑内障の治療
一度痛んでしまった神経は元に戻すことができません。つまり、欠けてしまった視野を良くすること、あるいは見えにくさを感じている場合に見やすくする治療は残念ながら今のところありません。「今残っている視野を保つ、これ以上悪くしない」というのが緑内障の治療の根本になります。
緑内障の発症リスクを高める要因の中で、コントロールができるのは眼圧だけです。
このため、まず緑内障治療では点眼液を使って眼圧を下げます。眼圧が高めの人はもちろん、正常域にある人も自分の平均眼圧から下げることで、進行を抑制できます。
最近は緑内障点眼薬も増えてきており、合剤が発売され患者さんの負担を減らそうと工夫されています。
生涯にわたり不自由のない視野を確保するために点眼は長年の継続が必要ですが、仕事や通院困難なために途中で治療を中断される方も多いです。
当院では土日祝日の診療が可能です。平日に時間がなく治療を中断されている方もご相談ください。
点眼でも眼圧が下がらない場合や視野がどんどん悪化する場合にはレーザー治療や外科的手術によって眼圧を下げることになります。
その方その方の緑内障の種類や病期によって、より良い手術方法を提案させていただいたうえで、他病院へのご紹介もさせていただいております。
緑内障の検査
- 眼底検査
- 眼圧検査
- 視野検査(予約制)
- OCT(眼底三次元画像解析)
前視野緑内障について
前視野緑内障とは、最近提唱されはじめた病態です。
視神経や周囲の網膜神経繊維層が障害をうけてから、視野が欠けはじめて、視野検査で異常をみとめるまで、年単位の時間差があります。
このように形態の変化はあるが視野に異常がない状態を前視野緑内障とよびます。緑内障になりそうな手前の状態、予備軍です。
前視野検査の診断には、OCTで網膜神経繊維層の厚みが容易にわかるようになり、緑内障のリスクを早期にとらえられるようになりました。
緑内障の診療ガイドラインで、前視野緑内障でも、積極的に眼圧をさげて予防をはかるように示されました。
当院では、前視野緑内障の発見にすぐれる最新のOCTを採用しています。